
健康や身体バランスに関心の高いヨギー達ですが、いままでヨガの練習を通じて「体感」という感覚値を目安に心身の健やかさを判断してきました。しかしここ数ヶ月に渡る『はかろうキャラバン』では"体組成計という客観的な数値で自分の状態を知る"という新しいアプローチに多くの反響が寄せられています。それでは、その数値という結果と今後どうやって付き合っていけば良いのでしょうか?『健康をはかる』本家、株式会社タニタさんにお話を伺ってきました。

― それでは、本田さんが研究されているという「女性ホルモンと脚の筋肉」の関連性。"卵巣の機能が正常な方は脚の筋肉が発達している"というお話しを聞かせてください。

肉量が多いと成長ホルモン(IGF-1、DHEAなど)が出ます。成長ホルモンを高くすることは、その分泌によって魅力的なカラダをつくり、実年齢より若々しい見た目をつくることになります!逆を言うと、筋肉が少ないと、実年齢よりも上に見える可能性も・・・また、痩せて足が細いと、転倒したときのクッションがないので骨盤や大腿部を骨折してしまう恐れがあります。おばあちゃんになって骨折してしまうと、寝たきりになる可能性が高くなってしまいますからね・・・骨折を予防するためにも適度な体脂肪と筋肉が必要になります。
【脚の筋肉量が多いと良いこと】
① 卵巣の機能がUP! ② 成長ホルモン(アンチエイジング効果)の分泌が活発になる! ③ 転倒時の骨折リスクを回避できる!
― 10~20代の頃は自分の脚の太さに一喜一憂していましたが・・・あれは貴重な太さだったのですね(笑) そうですね(笑) 男性の場合例えば、野球選手のイチローさんのように体脂肪を一桁台まで究極に絞っても大丈夫なんですが、女性は出産や子育てを経て、おばあちゃんになっても健康でイキイキと過ごすために体脂肪というエネルギーが必要!男女の身体は全く違いますよね。
― なるほど。その点で私も気になることがあります。ヨガはある意味で中性的というか、元々は古代のインド人男性が考えた体位法を、現代の女性が同じように行っています。男女生まれ持った身体の資質が違うのに、女性が頑張ってクラスについていこうと、無理をして激しい練習を続けるうちに、怪我をしたり、生理が止まったりする方もいます。本来健康になりたくてはじめたヨガなのに、自分の資質やリズムを無視することで、結果自分を追い詰めてしまう・・・。ヨガを探求している方は、みなさん本当に真剣なんです!でもそこには、日本人特有の気質「○○しなければ、健康になれない!」という一直線な思想も手伝っているように感じました。食事に関しても同じことが言えると思います。
れは心配ですね。女性の身体は月経の周期で変動するので、月経前は「プロデスゲロン」という女性ホルモンの影響で浮腫みやすくなります。そういうときは無理をせずに、練習内容をゆったりとしたものに変えると良いですね。生理前はリラックス系、生理後は爽快に動けるパワー系というように、自分のリズムに耳をかたむけてあげることが大切です!
食事に関しても同じで、菜食主義の方は普段お肉を召し上がらない分、大豆などの良質タンパク質やアミノ酸を多めに取って欲しいですね。それでもタンパク質が足りなければ、有機の大豆主体のプロテインを取ることをお勧めします。また、これから妊娠出産を考えた時に体脂肪や筋肉が足りないと、不妊になりやすいんです。それにお腹の赤ちゃんはお母さんからDNAをもらい育ちます。妊娠というタイミングを期に(体質的に問題なければ)赤ちゃんのために、食生活のスイッチを切り替えるのも良いキッカケだと思います。
私たちの身体は、毎日いただいている食事でつくられています。今のうちから質の良い食事を取らないと将来更年期になった時、骨がすかすかになってしまいます。ヨガは自分との対話であり、いまの瞬間を生きることですが、次のライフステージをどう生きたいか?その先のヴィジョンをしっかりと持っていただけると良いなと思います!
― 女性の身体は創造的な分、一生ホルモンに左右されるのでしょうか。私も(寂しいですが)将来ホルモンが少なくなった状態で生活していくことを頭の片隅に置きながら、自分の巡るリズムを探していこうと思います。また、5千年前から継承されてきたヨガの叡智はもちろん素晴らしいですが、現代社会を健やかに生きるためには、練習方法も食事も柔軟に対応することが必要だと感じました。いつもは自分の感覚を頼りにヨガの練習をしてきましたが、こうやって客観的なデータという数値で計測することで、身体のこともヨガのことも、改めて見直すことができました。
これからもヨガをやることによって、正しい栄養と、正しい生活習慣を学び、女性がみんな健康で美しくなれたらいいですよね!
― 本当ですね!本田さん、貴重なお話をありがとうございました!<次は番外編へ!・・・つづく>